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限定承認手続き

2013年8月 弁護士 宮崎 慎吾

当事務所の業務は企業法務の割合が多いのですが、その他、一般民事事件、家事事件、刑事事件等も数多く取り扱っています。私は弁護士登録をしてもうすぐ丸7年になりますが、最近、初めて相続の限定承認手続を扱う機会がありましたので、限定承認手続について少し紹介したいと思います。

相続が発生した場合、相続人は、相続を単純承認するか、放棄するか、限定承認するかを選択することが出来ます(相続があったことを知ってから3ヶ月以内に選択をしなかった場合には、単純承認とみなされます)。限定承認はその中でも特殊な手続であり、相続財産について、プラスの財産が多ければ、プラスになった分は相続人に帰属させることが出来ます。逆に、マイナスの財産(負債)の方が多い場合には、相続財産の限度で弁済をすれば足り、それ以上、相続人が個人の財産から弁済をする必要はありません。

したがって、相続財産がプラスなのかマイナスなのかがはっきりとわからない場合や、相続放棄をすることで次順位の相続人に迷惑をかけたくない場合等には、メリットが大きい制度であると言えます。

このように効果の面だけを書くと、単純承認と放棄の良いとこ取りのような制度にも思われますが、実際に手続をとろうと思うとなかなか大変です。債権者・債権額を確定し、相続財産の調査・換価を経た上で、債権者に対する弁済手続等を行うのですが、そもそも相続の場面では相続財産の中身や債権者がはっきりとしないことも多く、手続には相当な手間と時間がかかります。

したがって、メリットばかりではなく、手続にかかる費用や時間等も十分に検討して手続選択をする必要があるのですが、インターネットで「限定承認」と検索すると、メリットは記載されているものの、これらのマイナス面についてしっかりと書かれたものは非常に少ないように思います。

相続は、ほとんどの方が人生の中で1度は経験する問題です(揉めるかどうかは別として)。今回は紙面の関係上、簡単にしか紹介できませんでしたが、限定承認手続という手続もあるということを頭の片隅に置いていただければ、実際に相続問題が起こった際に選択肢が広がるかもしれません。限定承認手続は、マイナス面もあるものの、上手く使える場面においては非常に効果的な手続であり、私が扱った案件でも、限定承認手続を利用することで、依頼者にとって非常に良い結果を得ることが出来ました。要はそれぞれの相続において、限定承認手続のメリットが活かせる相続かどうかということだと思いますので、もし相続の場面で悩むことがあれば、我々専門家に相談することもご検討いただければと思います。

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